2014年4月26日土曜日

ますかけフィーバー

とつぜんですが、自慢です。

私の手、両方とも「ますかけ」なんです。

ますかけというのは、手相の種類で
知能線と感情線が1本になっているものです。
織田信長だか、徳川家康だかがこの手相の持ち主だったらしく
「天下取りの相」とも言われています。

日本には片手だけますかけの人は少しいますが
両手ともますかけはけっこう珍しいはず。
しかも私の場合、ますかけ線だけがはっきりあって、ほかの線は薄いんです。




ほらね。

あるときその話題になって、ウズベク人に
「ありえない! ウズベキスタンで見たことがない!」ととても驚かれました。
「ほかのウズベク人にも見せてみろ」とも。

それでいい気になって、職場でウズベク人のA先生に自慢しようとしました。

「A先生、ちょっと手を見せてください。これとこれ、2本、線があるでしょ?
 実は……」

「オレは1本やで!」

と、割って入ってきたのは、日本人のT先生。
なんとT先生も両手ますかけでした。

日本人が4人しかいない職場で
向かい合わせに座っている2人が両手ますかけって、すごい確率ですよね。
いやーすごい、これはすごいことですよ、と興奮していたら
A先生が「私の手相もすごいんですよ」と。

A先生の手相は、かなりくっきりこんな感じです。















「これはですね。1と8なんです」とA先生は言いながら
ホワイトボードに何やら書き始めました。

「アラビア数字では、縦棒が1、山型が8。
 だから私の右手は18、左手は81です。
 
 81-18=63。
 63は預言者ムハンマドが亡くなった歳で
 パイハンバルヨシと言われています。

 18+81=99。
 神アッラーは99の名前を持つと言われています。

 つまり、どちらにしても縁起のいい数字になるんです!」



へー! おもしろーい!

などと言っているうちに、私の自慢はうやむやになってしまいました。

その後もめげずにウズベク人に自慢していますが
いまのところ、ますかけを見たことがある人はまだいません。
ケータイで写真を撮られたり
「アンドロイド?」と気持ち悪がられたりしています。

2014年4月21日月曜日

【レシピ】おうちで☆簡単☆スマラック


ウズベキスタンの春の食べ物と言えばスマラック!
ナブルーズ(春分の日の祭り)にみんなでつくって食べるのがウズベキスタンの伝統ですよね。
おうちで作るスマラックは、時間がかかるけど(12時間☆)
おいしく仕上がるし、愛着もわきますヨ~♪
日本の方もぜひつくってみてください☆

【材料】
小麦粉 36kg
水 たっぷり
油 たっぷり
麦芽 バケツ3杯
石 数個


【作り方】
1. 麦芽を水に漬けて発芽させます(1週間) 
2.鍋に油を塗ります
鍋は直径1mくらいの大きいものを☆


3.麻袋を使い、1を濾します
濾したものはこんな感じ
6.沸騰後は様子を見ながらたまにかきまぜます
茶色のペースト状になるまで約12時間




7.できあがり!




【コツ・ポイント】
屋外での作業だから雨対策も
火加減は中火~強火で
春季限定のほうれん草サムサや
ほうれん草マンティ(餃子)を
つまみながらできあがりを待ちましょう

【食べ方】
容器に入れて冷蔵庫で保存。
パンにつけたりそのまま食べたり
2リットルの容器が30本!
それでも入りきりませんでした

1.あまったスマラックはどうするの?
2.ご近所さんに鍋やびんを借ります
3.借りた鍋やびんにスマラックを入れて…
4.おすそわけ☆
いかにもウズらしいですね

【このレシピの生い立ち】

スマラックは、砂糖は入っていませんが、甘くて麦の香がするペーストです。
パンにつけて食べたり、そのまま飲んだりします。

ウズベキスタンでは、春を祝うナブルーズのお祭やその前後に
ご近所同士が集まるなどして
大鍋で一晩かけてスマラックをつくります。
大量にできたスマラックは、近所や親戚に配ります。
12時間もの待ち時間に、飲んだり踊ったりするのが楽しいらしいです。

昔、貧しい家族のお母さんが
何も食べるものがないので、水に小麦粉と麦芽だけ入れて火にかけました。
疲れでうとうとしてしまい、目が覚めたら鍋の中身が
おいしい甘い食べ物になっていた……
というのがスマラックの起源だと言われています。

このスマラック、大変な縁起物なんです。
つくるとき、中に小石をいくつか入れるのですが
その時、願い事を言います。
また、まぜるときも、願い事を心のなかで唱えながらまぜます。
できあがったスマラックを分けた時、小石が入っていれば
その年を幸せに過ごせるそうです。

私はそういういろいろなことを聞いていたので
「スマラックづくりを見てみたい!」とナブルーズ前に学生に訴えたのですが
ここは都心だからか、みんな「家ではつくらない」との返事。
がっかりしていたら学生が「じゃあ、私たちでつくりましょう!」と。
スマラック・マスターのおじさんを雇って自分たちでつくることになりました。
当日は、学生が20人以上も集まり
ほかの料理をつくったりおしゃべりしたりして、とても楽しい時間を過ごしました。

ちなみに、学生がご近所におすそわけしている写真がありますが
この学生にとっての「ご近所さん」ではありません。
会場となった家の周りの家に突撃し、「スマラックつくったんですけどー」と
配って歩いたわけです。このへんも非常にウズっぽいと思います。

このレシピを見て、ぜひ日本でも挑戦してくださいネ☆