2013年2月26日火曜日

ロシアのTV番組って


ロシアのチャンネルを見て
「わー資本主義だー」って思った。

まだロシアのチャンネルを見始めたばっかりで
ただの第一印象なんだけどさ。

とにかくね、華やかで下世話でせわしない。
ウズベキスタンの番組とはぜんぜん違うよ。

音楽のPVなんて、めっちゃ美人のお姉さま方が
胸もお尻もバンバン出して
腰をくねくねさせながら踊っててさ。

CMでは、香水とか化粧品のが印象に残った(めいべーりん)。
そういえばウズベキスタンでその手のCM、見たことない。
(私が気づいていないだけか?)
消費社会の段階として
衣食住→ファッション→健康、
みたいな話を聞いたことあるけど
ウズベキスタンはまだファッションの段階に
到達してないのかも。
オシャレ好きな女性は多いけど、消費という視点ではね。

そして、私は、自分自身はちっとも華やかじゃないくせに
そういう都会的な世界が大好きなんだってことを思い出した。

2年後、東京はまだ華やかで下世話でせわしない街だろうか。

都会の映像を見ながら、将来のこととかちょっと考えたよ。

2013年2月19日火曜日

スムをドルに替えるのは禁止です


2月1日から、ウズベク人は現地通貨スムを
外貨に変えることができなくなった。

銀行窓口での外貨現金交換を停止、カード入金に限定 (ウズベキスタン)
http://www.jetro.go.jp/biznews/5114558674748

スムを外貨にできないって
じゃあ、海外に行く人はどうするの? と思ったら
カードに入金されるので、海外ではそれを使うらしい。

なんというか、ずいぶん思い切った施策である。


ちなみに、商品やサービスの対価をドルで払うことも元々禁止だが
より厳しくチェックされるようになったと聞いている。

☆ ☆ ☆

なぜ外貨の現金交換を停止したのだろうか。


ウズベキスタンの通貨については過去にチラリと書いたけれど、
公式レートと闇レートがある。

2012年6月末、私がウズベキスタンに来たときは
ホテルで両替して、50ドルが95400スムになった。
いまそのときの領収書を見たんだけど
手数料も交換レートも書いてない。
あれ? 領収書ってそういうの、書いてないんだっけ?
まあ、とにかく、当時の公式レートは1ドル=1800スムくらいだった。
でもバザールなどで声をかけてくるような両替商は
1ドル=2800スムで替えていた。

闇両替は違法だが、ウズベキスタンに住んでいる多くの人は
1ドル=2500~2800スム、という認識でいたと思う。
(時期によって変動がある)

レートが2つあるというのは、もちろんいい状態じゃない。
それを改善するために、外貨の現金交換禁止となった、という説もある。

☆ ☆ ☆

ウズ→ドル禁止に伴い、闇両替の取り締まりが厳しくなっている。
これまでバザールの入り口などに
「ダラー、ダラー」と通行人に声をかける人たちがいたが
彼らが、両替の現場をビデオカメラに撮られて続々と逮捕されたそうで
最近ではまったくいなくなったと聞いた。

そうしたあれやこれやの結果、
現在の公式レートは1ドル=2000スム程度、
タシケントの闇レートは、1ドル=2200スム程度というウワサだ。
つまり公式レートと闇レートの差が小さくなっている。


冒頭で紹介した記事の結びは、次のようになっている。

 この決定によって国民が外貨の現金を所持することは困難になるため、
 一時的な変動はみられても、
 今後、自国通貨スムの外貨交換レートは下落していく可能性が高い。

「自国通貨スムの外貨交換レートは下落していく可能性が高い」とは
スム安になるということだろうか。

外国人のひらいとしては、スム安、ありがたいですけどね。うん。

2013年2月14日木曜日

バレンタインデー中止のお知らせ2013

去年の2月はまだ日本にいたのだが
先輩隊員のこんな記事を読んで驚いていた。


バレンタインデー中止のお知らせ(世界も、自分も、変えるシゴト。)
http://braille.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-afd5.html

元の引用記事がなくなっているので孫引き。
ウズベキスタン当局は24日、バレンタインデーを祝う主旨のコンサートその他のイベントを中止させた。首都タシュケントの人々は、代わりに16世紀のムガル帝国初代皇帝バーブルの詩の朗読を楽しむことができるそうだ。
キリスト教のお祭りであるバレンタインデーを祝うと
ウズベキスタン本来の文化を損なう。
代わりに、2月14日が誕生日の英雄・バブルをまつろう、ということらしい。

今年もtwitterで以下のツイートを見つけた。
ウズベキスタンで今年からバレンタインが禁止になった。キリスト教徒もバレンタインを祝ってはいけない。学校でカードなど送ろうとすると先生に怒られることになった。バブール(ウズベクの偉い人)の誕生日だと認知させることになった。(@shigemuratoshio) 2013年2月10日
日本では、モテない人たちがネット上で
「クリスマスなんて中止だ!」「バレンタインデーなんて中止だ!」と
騒いだりするが
ウズベキスタンでは本当に中止になっているらしい。
すごい。「虚構新聞」を超えている。



今日、学生(大学1年)にも確認してみた。

ひらい:明日は2月14日でしょう? 何の日ですか?
学生1:バブルの誕生日です。

おおー。
先にバブルの誕生日が出てきたことに驚いた。

ひらい:日本ではバレンタインデーですよ。
学生2:はいはい、先生、ウズベキスタンもバレンタインデーです。
↑これはタシケント出身の都会っ子で彼女持ちの発言。

ちなみにウズベキスタンでは
・男の人が女の人にあげても、女の人が男の人にあげてもいい。
・あげるものは、花でも手紙でも、何でもいい。
とのこと。

「ウズベキスタンではバレンタインデーをしてはいけません、じゃないですか?」
と聞いてみたのだが、「まあ、別に……」という感じの反応だった。

あれ?

1年生は日本語の語彙が少ないので、やりとりに限界がある。
先輩にも聞いてみよう。

上級生の男子学生をつかまえて聞いてみた。

ひらい:バレンタインデーってウズベキスタンではやらなくなったんじゃないの?
上級生:私にはバレンタインデーはありませんよ。彼女がいませんから。
   (パソコンを取り出してカタカタとたたく)

んー。私の周りは日本とあまり変わらない感じです。

2013年2月11日月曜日

昨日のトップニュース

「ウズのニュースはお花畑」と
日本で会った人が言っていた。

日本のニュースは、不況、リストラ、自殺率など
暗い話ばかりが続く。
そんななか、最後に1つか2つ
「今日、○◯市で世界記録に挑戦するため
 ○○人が巨大○○を食べました」みたいな
ほのぼのとした話題が紹介されて
子どもが「おいしかったー」とコメントしたりする。

日本では申し訳程度に添えられるほのぼのニュースだが
ウズのニュース番組は、最初から最後までそんな感じである。

昨日、友だちの家でテレビを見ていたら
夜のニュース番組のトップニュースは
アリシェル・ナボイ生誕祭についてだった。

アリシェル・ナボイは15世紀の詩人で
今もその名を冠した町や劇場があるような国家的英雄である。


↑巨大アリシェル・ナボイ像。今年の正月に「ナボイ」という街で撮影。

で、そのナボイ様の誕生日だから
タシケント、ナボイ、アンディジャン……と、各地で
みんながお祝いしましたよー、という映像が流れて
利発そうな子どもが何か言ったりしていた。
日本で言えば、「今日は菅原道真の誕生日だから
 太宰府では地元の子どもたちが学業成就のお参りをしました」
みたいな話題である。

それがトップニュース。
しかも延々と続く。

15分経ったところで、いっしょに見ていた友だちが
「つまらん!」とチャンネルを変えてしまった。

不況ニュースの国・日本から来た身としては
「現実はお花畑じゃないのに、そんなことでいいのか!」と
思わないこともないけれど
一方で、みんなで暗い話ばかりしているよりも
よっぽどいいのかもしれない、とも思う。