2012年8月13日月曜日

アパートの紹介

タシケントの私の部屋を紹介します。

1.メインの部屋



8畳よりちょっと広いくらいかな。
ソファでベッド、みたいなものに、ふとんを敷いて寝ています。
ちなみに家具・食器・寝具は備え付けがウズベキスタンの基本です。

奥の窓を開けた先は、外ではなく
ダイニングにつながっています。

2.バルコン



キッチン部分があるので、「ダイニング」と表現しましたが
ウズベク流には「バルコン」ではないかと思います。


ホームステイ先や、内見したほかの物件にも
このような、「大きな窓のついた細長いスペース」がありました。
もしかしたらウズベキスタンのアパートの特徴かもしれません。

「バルコン」の存在は、ウズベク人の伝統的な家の造りと
何か関係があるのでしょうか。

☆☆☆

食器は備え付けといっても
ほかの同期隊員の話を聞くと、足りないものだらけのようです。
でも、うちの場合、前任者の置き土産がたくさんあります。

キッチンの戸棚を開けると……


どーん! と、食器&キッチングッズの山。
ほかの隊員は、ものを買い揃えるところから始めるのに
私は食料以外、ほとんど何も買っていません。
ありがたいことです。

もう1つ、キッチンの横に2m*3mくらいのスペースがあり
そこに冷蔵庫や炊飯器が置いてあります。

3.バス・トイレ






先日、さんざん書いたトイレです。

いまは水は止まっています。
左にチラリと見える赤いものは「たらい」。
洗濯機がないので、服は「たらい」を使って手洗いします。


☆☆☆

ここで「このアパートにぜひ泊まりに来てください」と
締めくくれたらいいのですが
残念ながらウズでは、観光客はホテルに泊まらないといけません。

でも、遊びに来てくれる分には大歓迎!
みなさまのお越しをお待ちしています。

2012年8月11日土曜日

トイレの水が止まりました

今日、昼前に2人目の修理屋さんと、ミツコさんと
知らないお姉さん(またロシア語)が来て
トイレを直してくれました。
そもそもこんなに書くほどのことじゃないのに
ずいぶん時間がかかりました。

ホッとして昼ごはんを食べていたら
またチャイムが鳴りました。

現れたのは、ボブで大柄のコシノジュンコのようなお姉さん。
「私は大家の娘よ。ちょっとトイレを確認するわね。
 ふんふん。直ったみたいね。ほかに問題はない?
 問題があったらうちに電話するのよ」
とまくしたてて帰っていきました。

英語で。

英語が話せる家族がいるんじゃん!

最後にいいオチがつきました。

トイレの水が止まりません・その後


昨日の夕方、お隣さんが、昨日とは別の修理屋さんを連れてきた。
やはりマラットは「ただの近所のおじさん」疑惑。
そしてちょっとトイレを確認して「明日来るから」と言う。

「明日、何時ですか?」
「あ、大丈夫、あなたがいなくても大家がもってる鍵があるから」

大丈夫、というか、私にも心づもりが……

で、いま(土曜日の8:45)、
トイレやシャワーや洗濯(風呂場で手洗い)のタイミングを
はかりかねていたりします。

2012年8月10日金曜日

トイレの水が止まりません


先週、ホームステイから一人暮らしのアパートに引っ越した。

勤務先がタシケントのど真ん中にあるエリート大学なのだが
そこまで歩いて通える超都心のアパートである。
大きめの冷蔵庫も炊飯器も掃除機もあるし
前任者が全部置いていってくれたおかげで
調理器具も日用雑貨もすべて揃っている。

他国の隊員が
「生活用水は1人1日バケツ1杯」とか
「ガスがなくて薪で調理」とか言っているなかで
申し訳なくなるくらいの便利ぶりである。

唯一の難点は、大家さんがロシア語話者だということだ。

ウズベキスタンの公用語はウズベク語だが
21年前までソ連だったので
ロシア人も多く、ロシア語話者も多い。
また、ソ連時代は公教育がロシア語でなされていたので
ウズベク語話者もロシア語を理解する。

大家さんは、宮崎アニメに出てきそうな
背が低くてしわしわで、口だけは達者なおばあちゃんである。
ロシア語話者だが、一応、ウズベク語も話せる。
話せるのだが、話しているうちにロシア語になってしまう。
そして、人の話を聞かずにしゃべり続ける。ロシア語で。

☆☆☆

引っ越してから
トイレの水が完全に止まらないことが気になっていたのだが
大家さんと電話で話すのが面倒でしばらく様子をみていた。
しかし状況は悪化。タンクに水が溜まらないほど
水が流れっぱなしの状態になったので
意を決して大家さんに電話した。

話、通じず。

困って、隣の人に助けを求めた。

うちの隣には、太ったメガネのおばさんが住んでいる。
名前を仮にミツコさんとしたい。
ミツコさんもロシア語話者である。
ウズベク語はほとんど通じない。
しかし、直接会ってしまえば何とかなるもので
トイレに連れて行ったら

「やだ、水が止まらないの? 大家さんには電話した?
 したの? 話は通じた? 通じてないの? どっちなのよ。
 まあ、いいわ、私が電話するわ」

と、たぶん、そういう内容をロシア語でまくしたてて
大家さんに電話してくれた。
そして、結果をまたロシア語でまくしたてる。
これが本当にまったくわからないので
ノートとペンを差し出してみたら、
ミツコさんは、ちょっと考えてから

18.00 Taim Master

と書いた。

ロシア語でも辞書をひけばわかると思ってメモを頼んだが
がんばって英語を書いてくれたようだ。
ミツコさん、親切。

「Taimはなんですか?」
「タイムよ。タイム」
「ああ! soat(ウズ語でo'clockの意味)ですね!」
「そうそう!」

ああ18時に大家さんが来るんだな、と思って朝の部は終了。

☆☆☆

夕方。

18時にミツコさんが修理屋さんを連れてきた。
「Master」は大家さんではなく修理屋さんのことだったらしい。

修理屋さんのマラットは、それが職業の人なのか
単に修理が得意な近所の人なのかよくわからないけど
とにかくよくしゃべるおじいさんだった。

「お前、ロシア語はしゃべれるのか? ウズベク語をしゃべる?
 そりゃあいいや。俺はウズベク語とロシア語と英語を話せるんだ。
 ○×△☆~。
 日本はいいよ。とにかくいい。アキラクロサワを知ってるだろ?
 そうそう、映画監督の。彼はロシアで○×△☆~。
 技術もすごいしな。ソニー、パナソニック。○×△☆~。
 俺はロシア人でもウズベク人でもない。タタール人なんだ。
 ロシアで生まれて……「生まれる」ってわかるか?
 母親からさ、こうやって(ジェスチャー)」

「○×△☆~」の部分は聞き取ることができなかった。
それでも「はあ、はあ」と聞いていたら
ミツコさんがキッチンから私を呼ぶ。
「あなたがトイレにいると、作業が進まないから
 ちょっとこっちにいなさい」
ということらしい。
そして、トイレのほうを見ながら
人差し指でこめかみをトントンとたたいてみせた。
了解でございます、ミツコさん。

そんなこんなで1時間経ったのだが、なんと!

トイレはまったく直らなかった!

頼むよ、マラット!!

そして「いまはバケツで流してしのぎなさい。明日また来るから」
と言い残して2人は去っていった。
うーん、ちゃんと直るのかなあ???

2012年8月1日水曜日

炭水化物の国へようこそ


オパが「ナンを買いにいく」というのでついていったら
公団住宅地の一角にこんな店があった。


この釜とカウンターだけがポツリとある小さな店で
「ナン」というパンを焼いて売っていた。

ウズの「ナン」は、インドの「ナン」とは違うが
釜に張りつけて焼くという点では同じである。
たぶんルーツが同じなのだろう。
オパが「昔は家で焼いたのよ。
 夏は暑くて大変でね。冬はいいんだけど」
といっていた。

ここのナンは、直径2030cmくらいの円形で
表面に、剣山みたいな道具で刺した模様がある。
味はいわゆるパンだが
イーストが入っていないので、がっちりしている。

このナンが、ウズでは毎食必ず出る。

たとえば朝。
私のホームステイ先では
クレープ生地を四角く畳んだブリンチック(блинчик)や
平べったい揚げパン、カトラマ(қатлама)がよく出るが
←右下がカトラマ

同時にナンもある。

また、ラグモン(лагмон)といううどんや
スープにマカロニを入れたマカロン、
水餃子や蒸餃子のような料理など
小麦粉メインの食事にもナンがつく。

当然、ウズの伝統料理オシュ(ピラフのような米料理)にも
ナンがつく。
つく、を超えて
スプーンの代わりにナンを使ってオシュを食べる人もいる。

↑食堂でオシュ(右下)を頼んだら、ノンがついてきた。

朝ごはんに甘いあんこのようなペーストが出て
聞けば、小麦粉と砂糖と油を煮詰めたものだったこともある。
つまり、パンに小麦粉を塗って食べるのである。

どうやらウズ人は、炭水化物とかそういう概念で
ナンをとらえていないようだ。
食事のときに必ずあるもの、それがナンである。

極めつけは、おやつのスイカといっしょに出るナンだ。
スイカとパンって!
でもウズ人にとっては
スイカの水分とナンのパサパサ感がよく合うらしい。

私も2年後には、スイカにパンがつかないと
落ち着かないようになってしまうのだろうか。

※同期隊員のたろうさんも同じことを書いていた。かぶり記念→リンク